住宅ローン選び

平成4年4月1日、金融自由化の日。
この日を境にそれまで横並びだった住宅ローンはそうではなくなった。
運がいい人悪い人、知る人知らぬ人に、
この日以降大きな損得の差を与えるようになったのだ。

私は15年前に別荘地を買った。
否・・・買ってしまった?。。
当時夫婦双方の実家のこともあり、居をどこにかまえるか決められず
とりあえず土地だけならと。手放す時でも損害は小さくて済むだろう、
もし上物を建てたらみんなで使えるし♪くらいの単純な動機で。

当然お金がないから、住宅ローンを固定金利で組んだ。
しかしその後、当時の金利状況や気配から
変動金利が優位に思えるようになった。
2、3年後だったか・・・
金融機関を変えずに変動金利に変えた。電話一本で。

内容は返済額を変えずに。金利が下がったら元金の返済が増え、
金利が上がったら元金の返済分が減り利息分が減る方式。
金利が低いうちに返せるだけ変えそう、との考えからだ。

でもこの時躊躇はあった。
それは変動には変えやすいが、固定には変えにくいこと。
また固定金利に戻すタイミングは難しいだろう、ということ。

それでも決断した結果だろう。
先月3月、その住宅ローンの支払いを終えた。
当初、20年返済の予定だったのが5年早まり15年で完済。
変動金利に変えなかった場合との差はなんと400万円以上の得。
(でも悲しいかな未だその土地には野菜さえも生えていない。。;)

家選びは満足度の違いで価値は左右される住んでなんぼ。
住宅ローン選びは払い終えてなんぼ、で得か損かを知る。

ローンを利用しての家の購入は、家の値段だけでは決まらない。
住宅ローンを払い終え、初めて住宅をなんぼで買ったのかが分かる。

今日は変動金利がいい、という話をしたいのではない。
十数年前は、変動金利が得だった。
今は。上昇局面である。
当然、固定金利ということになる。

そして上昇局面にあってはいつ借りるかは最重要。
住宅の値段をうんぬんしてる間に時を失うとそれを越える損になることも。
但し、金融機関も自由競争である。
バタつき、見かけ借りやすい住宅ローンに走ることなく
自分の事情に合った最適なローンをしっかり見極めて欲しい。

金融機関も目先の金利が安く見えるよう、あの手この手を駆使している。
1%ローンなどは金融機関のモラルを疑いたくなる最たるもの。
こうなると、我が業界の住宅を目先安く見せる坪単価表示テクと同じだ。

売り手側が自由競争となれば、買い手側の自己責任でもある。
売り手が自由になればなるほど、買い手は選択眼を必要とする。

住宅も金利も一見一番得に見えるものに感心できるものはない。
見せるマジックに感心するだけである。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です