母の日と山吹

友達E子とH子が盛り上がって話している傍を通ったひいぼ少年。
ちょっと気にかかり、何食わぬ顔で聞き耳を立てた。

何やら、花がどうとか・・・服がどうの・・・

母の日の話題らしい。

今日は母の日なのだ!
気付いたからとてどうってことはないが
なぜかひいぼ少年はその後人目を避けて電話していた。

 あぁ、オレだ。

と言った途端、身構え裏返ったよそ行きの声で
  「どちらさまですか」とくるが、

 ○デッサだぁ・・・

  「なあ~んだぁ、何がすたのぉ?」

 ん?・・・、別に。。今日は母の日だっずがらさ。
 いづおうな、ただ電話すてみだだけだ。

  「ありがとう、ありがとう!」

と言い、後は勝手に親戚やら周辺の話題を話している。
その間、そうが・・・、そうがぁ・・・と、ひいぼ少年は相槌をうつだけ;

いつものことだが少年は頃合を見計らい切り出す。

 んだばな、そういうごどで。

  「からだば、気をつけろよぉ!」

 ん、わがった・・・ 

ーーーーーガチャーーーーー

ひいぼ少年と母の会話はたったこれだけで終わった。

「泣かせた数だけ親孝行すねばわがんね!」
そう言ってくれたおじさんがいた。

このままじゃ、今まで泣かせた数一つ減らせそうにない。。

と、ひいぼ少年は今年もぼやいていた。

山吹の花母の日。

この時期、田舎の山は
山吹の彩りで染められる。

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