住宅の気密性能C値より重要な窓周囲のヒートブリッジ対策

岩手の新築住宅なら高気密高断熱住宅は当たり前で、うちは高気密高断熱ではありませんと言うハウスメーカーはない。違いがあるのはレベルだ。そこで今日は、岩手の住宅性能をより高いレベルにするためのヒントになるかもしれない話を。

住宅の断熱性能を示す指標の一つに、気密性能C値がある。
当社が気密測定し始めた25年前頃ならC値1.0以下が目安で、当時の充填断熱での最高C値0.22だった。現在では気密性能C値は、C値5以下で気密住宅、C値2以下で高気密、C値1.0以下が超高気密と言われ、C値0.5以下、C値0.2以下という括りになるらしい。

私的には、C値は札幌版次世代基準で提示されているC値0.5以下であればいいと思っている。
強風時のことを考えるなら、理想を言えばC値0.3以下ではないかと。
確かに、住宅の気密性能C値の世界だけ見ていれば、性能が高ければ高いに越したことはないが・・・

ところで、この冬のテーマだった窓周囲のヒートブリッジΨinstallの熱損失と気密性能C値を比較してみたら、どっちがどのくらいの違いがあるのだろう?みたいな疑問が湧いてきてしまった。
もし、それが判れば優先度合いも見えるのではないか・・・と。

窓周囲のヒートブリッジ比較既出の、

これだけじゃ??、だから何? よくわからん!てことになるのではないかと。

そこで「気密性能C値のことはわかる」と言う方向けに、C値との比較を簡単に単純計算してみると・・・

半外付けサッシの場合で、
窓のヒートブリッジの熱損失量は、なんとC値1.0相当!?になった。
厳密には数値上4%違うが誤差の範囲。

もし、窓周囲のヒートブリッジからの熱損失を0にできたら(できないと思うけど)、気密性能C値2.0→C値1.0、もしくはC値1.0→C値0(これまた無理だけど)と同等の性能UPということになる。

となると・・

窓周囲のヒートブリッジをおざなりにしたまま、C値1.0以下を追い求めるのは片手落ちってことになるではないか?という疑問も生まれてくる。

簡単に、

「C値の熱損失量」+「窓周囲Ψ値損失量」

として捉え、この二つのバランスを考える方が良いのかもしれない。

半外付けサッシの場合、
Uinstall値0.52と気密性能C値1.0が同等の熱損失だとすれば、C値1.0を境に、C値1.0以下を目指すかψ値を改善するかを判断するのが望ましいのではないかと思える。

当社でスタンダードなPXシリーズは、半外付けサッシの半分のUinstall値0.26だからC値0.5相当になる。もし、窓周囲のヒートブリッジ対策型であるUinstall値0.06なら、C値0.12相当ということに。

整理すると、

半外付けサッシをヒートブリッジ対策もなく、C値を小さく抑えたとして、

C値(熱損失) 窓周囲の熱損失 熱損失合計
1 1 2.0
0.5 1 1.5
0.2 1 1.2
0 1 1.0

C値0でも1.0は残る。
こうなると、C値0.2だとか0.3だとかを競うことの意味は薄くなる。

当社の現在のレベルに則してみると・・・

C値(熱損失) 窓周囲の熱損失 熱損失合計
1 1 2.0
0.5 0.5 1.0
0.3 0.3 0.6
0.2 0.12 0.3

こんなところか。

目指したいのは・・・

C値(熱損失) 窓周囲の熱損失 熱損失合計
1 1 2.0
0.5 0.12 0.6
0.3 0.12 0.4
0.2 0.12 0.3

という辺りが現在の願望になる。

願望なのでまだGOの段階にはない。
一昨日紹介したサッシの改善版で課題の一つはクリアした。

残す課題は、改良スペックと仕上げの相性で、現在確認のため暴露試験中。

暴露試験1
これは試し塗りしたばかりの仕上げ。

なんか、きれいじゃない。
これはしょうがない、仕上げのプロがやったのではないので。

問題は仕上げのきれいさではなく、下地の処理方法で問題が出るかどうかの確認。
下地を施工した社員にそのままテスト仕上げまでお願いしたのだ。

お、おれが? 塗り壁仕上げするんすか? やったごどねえすよ。

 良いの、大丈夫! きれいである必要ないがら。

と押し切った手前、私からは何も言えない(笑

暴露試験2
施工して半月が経ち、今のところ仕上げのヘタさ以外は順調ではないかと。

これなら来月には最終段階のテストに移行できるかもしれない。

できれば遅くても秋までには実施できるようにしたい。
でないと、来冬のテーマに気持ちの準備ができそうにない。

お次のテーマは・・・


冬に対流と戯れる。

できたらいいけど。。

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