昨日今日と花巻の完成住宅見学会に加えて事務所イベントを同時開催。
そこに盛岡市北松園で見学可能な高断熱住宅を見学したいとのお申込みがあったというので、私が案内させていただいたわけですが、その際見学された方から、
なんかここが一番落ち着きますね。
とのお言葉を頂戴したスペースがここ。

実は完成当初から私も同じようなことを感じていて、
でもそれが、なぜ、そう感じさせてくれるのか?
単純に理由もなくそう感じているだけのかも・・
と思いもあり、自分の中で分からないままにしていたのです。
ところが、先日ここで会った当社の若いスタッフも、
わたし、ここがなんか好きなんですよね~。
というではないですか?
私ひとりだけならまだしも、自分以外に二人もいるってことは・・・
偶然ではない、要因が何かあるはずだよね、てことでない頭で考えてみました。
特別装飾的なものは施してもいない空間に陽射しが入り込んでいるから?というわけでもなさそう。
手すり格子越しに吹き抜け挟んで窓がある、その余裕からのスペースがそう感じさせるから?
窓は大きめにとってあるから?
もし窓は大きいとして、仮に窓の幅を同じままでこの窓がもし高窓だったらどうだろうか?
と考えてみた時、ふと3連の窓幅もそうだけど窓下が床レベルに近い分、視線が下方向に伸びる。しかも2階だから1階に比べて窓のずっと斜め下方向まで視界が伸びるから、というのがポイントではないかと。あくまで仮説ですが、、
例えば、
パッシブハウスで知られるドイツで見た住宅の中には、

こういう窓ガラスでスケルトン的なスタイルをよく見かけます。
ここは1階なので窓の向こう下は地面、床面から屋外の庭まで視界は伸びて拡がりを感じさせてくれます。でももしこの空間がそのまま2階だとして見たら少し落ち着かないかもしれません。
そこに先ほどの手すり格子が手前にあることで視界は伸びるけど潜在的に安心感を感じさせている、とは考えられないだろうか。
窓の大きさや配置に、できるだけ南面の窓は冬の日射を採り入れるべくできるだけ大きくしたいと考えることはあっても「なんか落ち着く」とか「居心地良さそう」みたいな狙いなどなかったのですけどね、でも居心地プラスなら結果オーライであるのは間違いなさそうです(笑
ドイツの住宅では視線が伸びるような窓配置したり、視界が伸びるよう間仕切りにガラスをはめたりすることで壁による閉塞感を感じさせないように配慮しているように感じます。
見かける階段の殆どがストリップ階段なのもその為ではないかと。
たとえば
ドイツの住宅の階段スペース。

ストリップ階段奥には1階から2階まで通した大きな窓。
階段の段板の隙間から窓ガラス越しに屋外の大地から空まで視界が広がるわけです。
これって気持ちいいだろうなあ。
て私なら感じてしまいます。
あ、押入のようなお籠りスペースも好きですよ。
日本でよく見かける階段下を収納にしてしまうのもいいですが、暮らしの中にこのように視界に余白を作ってあげるってのもありだと思うのです。
こういう窓ガラスの誂え方を見たら住宅屋としては事例を見て欲しくなるわけで(笑

カタチは違えど考え方は同じ。ストリップ階段越しに1・2階の通し窓を誂えています。
南面配置の階段なら住宅北奥への陽射しと明るさの拡がり感は半端なく、その効果は大きな吹き抜け以上かもしれません。
家中が明るいのが好きな方、日射取得で岩手の冬の暖房費を削減したい方は、選択肢の一つとして頭の片隅に置いといても損はないかもしれません。
但し、特に岩手住まいの方は大きな縦長窓を設ける際、トリプルガラスのような断熱性の高い窓を必ず採用してほしいですね。
興味のある方は、ドイツの家の過去記事を以下でチェックしてみて下さい。
11年のドイツ住宅の報告は、⇓ ⇓
06年のドイツ住宅の報告は、⇓ ⇓
ドイツのような家を建てる岩手の注文住宅メーカーならこちら。
05年のドイツ住宅の報告は、⇓ ⇓
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