流行遅れ?錯誤?

数年前、芸能界にモーニング娘なるものが登場した。
あるおじさんの記憶の中へ最初にインプットされたのが「モー娘」。
雑誌の表紙や新聞の週刊誌の見出し広告に頻繁に登場するので、
「すごい人気なんだなあ、きっと白黒のツートンのかわいい牛さんでも
キャラクターにしたお茶目な娘がバカ売れしているんだろう」
くらいに考えていた。


ところがある時ガソリンスタンドの待合室で週刊誌を拾い読みすると、
「モー娘」とは、正式には「モーニング娘」であり、略して「モー娘」
であることを発見。このおじさん、流行の先取りをした気分になった。
この流行の先取りを自慢したいおじさんは、会社に着くとパソコンに
ひたすら向って仕事する女性スタッフに向かって話かける。
「モーコって知ってるかあ♪」
リアクションなし。
「モーコって知らないの?」
「蒙古・・・?何ですか、それえ?」とやっとのリアクション。
おっ、やっぱりまだ知らないらしい。よしよし、それでは教えてあげよう!
くらいの勢いで・・・
「モーコって、言ったらモーニング娘のことよお!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・静寂
というより、その場の空気は一瞬で凍りついたらしい。
一斉に吹き出し、腹を抱えて大笑い。決して和やかな笑いではない。
一人が大笑いしながら、声を絞り出すように
「それって・・・モ・・ム・スって、、、言うんですっ!」
モ・ムス・・・何それ?
あとから、その場の空気が落ち着いたころ解説してくれたが、
「モー娘」を「モームス」と読むのだそうだ。
結果、流行の先取りどころか、そのおじさんは単に”○○ジ”丸出し
しただけだった。
モー娘ではないが、住宅もまた流行がある。
時代のキーワードと言うもの。
実態はともかくキーワードに乗り遅れると、住宅自体が古めかしいらしい。
キーワードは住宅のレベルを保証はしない。
なのに住宅販売にキーワードを駆使する業界。
そのキーワードに踊らされ、頼ってしまいがちになる住まい手。
資材メーカーもキーワードを駆使して工務店に売り込み、
工務店はそのまま一般ユーザーに受け売りする。
住宅は複合的なバランスの上に成り立っているはず。
一素材や一キーワードで成り立つはずはない。
高断熱住宅
断熱材が厚いだけなら、着膨れ住宅でいい
24時間換気システム
目的と経路を持たないなら、窓の開閉手動換気でいい
自然素材住宅
素材が売りなのか、空気が売りなのか
健康住宅
何が健康なのだろう、家か人間様か。
不健康にならないのか、より健康になるのか。
新エネ基準と次世代省エネ基準
紛らわしい名称で騙される
オール電化
便利で安全?安全と言うのは火災と空気だけでいいの?
電磁波ほっといたままで。
所詮キーワードは入口でしかない。
天然果汁飲料と言ったって、よく見りゃ10%~100%まで様々。
私はプロと言いながら、住宅の見えないものを余りに知らな過ぎる。
時代遅れでもいい。
骨も身もある裏付けのある家が建てたい!
そして花も実もあるオ○ジでありたい!!
と小さな抵抗くらいはし続けたい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です