ログハウスと気候の違い?

スウェーデンにて無暖房住宅のレクチャーを受けたときの話。
レクチャーの後のお決まりの質疑応答タイム。
「無暖房住宅での湿度はどうなっているのか」という質問がでた。

うんうん、俺もそれは気になる!
と期待したが、講師ハンス氏の答えは
「気にする問題ではない」というもので拍子抜け。

ここで聴講者の誰かが
「スウェーデンは国土が岩盤に覆われているので地盤に保水力がない。
こちらの人は乾燥空気にカラダがなれているので湿度を気にしないらしい」
と隣の人にでも話している声が聞こえた。

ふ~ん、そうなんだあ・・・

無知な私はそれはそれでその時は納得。
ところが後日、ある人が教えてくれたことにはもっと納得できた。
その内容は、

北欧では夏に乾燥し、冬に湿度が高くなる。
日本と北欧では夏冬の湿度は逆。
だから自ずと気候の違いによって建築様式に違いがでる。

 (ふむふむ、ここまでは当然理解できる)

それはログハウスの歴史でわかる。

 (!?気候の違いに何でログハウスなん?)

日本にはログハウスの歴史はないでしょ。
校倉造りはあるけれど、それは人の住む家ではないから。

丸太であるログハウスは、
乾いた夏には丸太が縮むことで、すき間ができ通気が取れる。
湿気の高い冬は、丸太が膨張しすき間のない家になる。
所謂、冬は高気密住宅に変身する。

だから、日本にある保管庫としての校倉造りは
丸太が夏に膨張し外の湿気から所蔵品を守っている。

ところが、住まいとなれば別。
夏冬の湿度が逆の日本では、高気密にはならず
冬の乾燥でスカスカ住宅になってしまう。

そういう意味で、ログハウスって日本の気候には合わなかった。
校倉造りはあるけれど、住居としての歴史がないのは当然なわけ。

といったようなことを教えられ、私は妙に納得。

こんなことを教えてくれるこの人も凄いが、
木材の特性を気候に合わせ、閉じる機能と開く機能を
家に持たせたログハウスの歴史も凄い。

なので、日本の校倉も凄い。

   追;ログハウスの名誉のために一言。
     ログハウスも今ではログ同士のすき間を埋める
     かなりの伸縮性をもったシーリング素材がある。
     それら技術ですき間問題は解決されるはず^^;
     

     

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