窓周囲のヒートブリッジで起こり得る見えない結露って。

ずっと疑問だった窓周囲の結露や含水率の違いなどの不思議。
でもなんとなくだけど見えてきたような気がします。

おさらいの意味で、
昨年11月に窓の左枠と上枠面に貼った石膏ボードが表面はに結露しないけど、実のところ湿気はどうなっているのかが知りたくなり、今年に入ってから含水率をチェックするようなりました。

その後、右側にも石膏ボードを貼り経過観察してみることに。

一か月近く経過し、右側面下部もやっと100%表示になった。

となれば、あとは開いて観てみたい!衝動に駆られるわけで(笑

開いて観ると、剥がした石膏ボードの裏側と表面とを比較すると、
下部は同じく100% 
裏側中間部と上部0%

そして剥がした木部面を測ると、表示されている通り。

このことから、
含水率計は石膏ボードの含水率というよりはその奥側木部の含水率を拾っている感じではないかと。

それでこの後、念のため温湿度推移も拾っておこうと思い、

窓熱橋上下温湿度推移計測

窓熱橋上下温湿度推移計測

写真のように上下に温湿度計をセット。

その結果が・・ 

青:室温(温度のみ)
緑:左側面中間部(温度のみ)
黄:右側面上部温湿度
垢:右側面下部温湿度

上が温度推移、下が湿度推移になります。

窓周囲熱橋未対策温湿度推移

窓周囲熱橋未対策温湿度推移

暖房開始して室温が上昇すれば連動して窓上下の温度の上昇は頷けるけど・・・

温度上昇と同時に、窓際に湿度も上昇する!? 

温度上昇したら相対湿度は下がるんじゃないの?

私の浅知恵では理解できませんが、でもこの結果からなら室温が上がった際に石膏ボード面の含水率が上昇するのは理解しやくなります。

①サッシ際で上昇した湿度の水分を石膏ボードが吸収し石膏ボード裏面から木部に伝達され木部に吸収される。

暖房が止められると

②窓際の湿度も低下し、石膏ボードの水分は室内に放湿され、木部の水分も石膏ボードへ移動し室内へ放湿される。

この①と②が繰り返されていて、

①水分移動量 > ②の水分移動量

に差があるので、最終的には木部含水率が100%の飽和状態になり木部表面結露が徐々に拡がるのではないかと。

あくまで勝手な推測ですけど(笑

今日紹介した時の暖房運転時は加湿器も運転していたので、今日再度加湿なしで暖房運転してみたところ、同じように湿度上昇したので程度こそ違えど、同じような結果ではないかと思われます。

このお遊び実験(遊びでもなくなったけど・・)もね、
これ以上深入りせずもう今週辺りで終いにできそうです。

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