高断熱な窓にある窓周囲熱橋と結露・湿気の行方

ヒートブリッジ比較BOXでのお遊び実験に変化があったので今日はそのことを。

先ず、

①冬と夏では窓結露の現れ方が全く違う

窓ヒートブリッジ影響による上下温度差
これが今日の一般施工のサーモ画像。

夏なら上下の温度差はありながらも全体的に青になるのですが、冬になるとサッシ下枠のラインでくっきりとサッシ枠に温度差がみられます。ここを境に下は結露、上は全く結露していません。これは室内の空気が乾燥状態であるとこのようになるのでないかと思われます。
よく一枚ガラスなのに窓に結露しないホテルの大きな窓とかと同じですね。

そして、

一般施工で結露していないサッシ枠上部の温度をチェックすると、
(画像中心の〇十の温度が左上に表示)

窓通常施工による熱橋影響サッシ枠温度
サッシ枠温度は、7.8℃。
なのにこの部位には結露はありません。

次に当社の特許、窓周囲のヒートブリッジ対策された窓のサッシ枠をチェックしてみます。

特許熱橋対策の窓サッシ枠温度
サッシ枠表面温度は、18.8℃。
周囲の最高温度が21.8℃ですから、3℃しか低下していないことがわかります。

同じトリプルガラス樹脂サッシなのに一般施工と特許対策施工による性能差は歴然。

この時の温度差は、11℃。

これだけ違ってしまうわけです。

ここまでは以前から何度か紹介していることなので、次に今日の本題を。
始まりは石膏ボードの湿気の吸放湿性の確認のつもりだったものを観ていて、??なことから湿気は壁内でどうなっているのだろうか・・てことに引き込まれてしまいまして(笑

最初、お遊びで石膏ボードを窓枠左側面と上枠2面に貼ったのが11月11日。
その後様子を観るも石膏ボードに結露するような気配はない。そのうちボード貼ってない右側面の結露が徐々に薄れ消えてしまった。空気の乾燥ですよね。

そこで疑問に思ったのが、

表向き乾燥により、結露していた右側面木部は乾燥したかに見えるけど、その内側ではどうなってんだろう?てことで気になり含水率計を注文。それが年末?に届いたのかな。
そこからですね、含水率チェックが始まったのは。

年明け1月8日。右側面にも石膏ボードを貼り様子を観るも、一週間ほど含水率1桁台で殆ど変化なし。

こりゃ、木部乾いてしまった後だからこのままなのかもしれないなあ。

と思い始めたところに微妙な変化が。
その後徐々に含水率は上がり1週間前には右側面下部で40%台を表示するまでになり、そして今日100%に。

まだ中間と上部は左右隔たりありますが、じきに近づくのではないかと。

冬に絶対湿度は低くなり乾燥しやすいとは言え、石膏ボード上からの含水率だけは徐々に上昇し100%表示に。

ということで、今回、時間がかかることだけはわかったかな(笑
ほんとうの所はまだまだよくわかりませんけどね。

最後に、両側面のサーモ画像を紹介して今日は締めとしますね。

特に中間から上部に関しての違いを比較して観て頂けるとよいかと思います。

高断熱窓通常施工左枠面温度
高断熱窓通常施工右枠面温度

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