断熱の熱貫流値とか熱抵抗値って面に対して垂直の熱移動として計算する。
だけど、横からの熱移動はどうやって計算するの?
それがわからないので、短絡的に半外付けサッシ周囲木部の掛かり代の寸法で計算してみたら、大変なことに・・
ここまでが昨晩のこと(笑
そして今朝、
実験ボックスの実数値から割り出せばいいんじゃないんだべか?
と思い付いたのでそこから逆算してみることに。
まずは実験ボックスのあるスペースに温湿度計を放置後30分。
室温は 28℃ 湿度 50% 絶対湿度 0.0118kg/kg
そこから実験ボックスにこの温湿度計を移動し、
下に敷いてあるのは結露吸い取りホイホイタオル(笑
ここで濡れたままのタオルだと湿度に影響しそうなので乾いたタオルに交換。
センサー部を写真のようにサッシ下部に置いてこれまた放置。
現場を回り返ってきたらちょうどいい頃合いだべ。ということで現場へお出かけ。
窓周囲のヒートブリッジ対策施工された外壁面からの奥行チェック。
これは仕上げの塗り厚チェックの意味合いが強い。
お次は先日一日フレーミングを終えた現場。
外張り断熱工事から通気胴縁までを完了。
屋外側防水層をチェック。
・・・・ なぜだ?
防水的には問題ないのだけど、ん・・・だべ。
次回技術会議の共有事項に。
そんなこんなで事務所に戻ったのは1時間半ほど経ったころで。
さすがにもう温湿度は安定してるでしょ。
温湿度計表示温度は 12.6℃ 湿度95%
念のため放射温度計で温度もチェックすると。
半外付けサッシ枠下部温度 12.3℃
サッシ枠外の木部の温度 12.2℃
この結果から逆算し、熱抵抗値 0.31 ㎡k/w と想定。
こうなるとあとは簡単。
盛岡市で雨が降った日の絶対湿度は概ね 0.019~0.022
そう言えば・・・
盛岡気象台のデータ観てて思ったんだけど、8月の35℃超えは一日のみで34℃超えは二日しかなかった。
テレビ観てると予報では35℃とか36℃とか連日のような気がしてたのに。あれは何だったんだか・・
ま、それはいいとして、
冷房時室温 27℃ と設定。
半外付けサッシの取り付けフィン部の温度と湿度は、
絶対湿度 0.022
外気温 フィン部 湿度
34℃ 31.5℃ 75%
31℃ 29.5℃ 84%
絶対湿度 0.019
34℃ 31.5℃ 71%
27℃ 27℃ 84%
これまでの結露計測経験から80%超えると結露し始める湿度領域で85%超えるとほぼ結露しているのではないかと推測。なので赤文字以下の温度がレッドゾーンということで。
但し結露はするものの、絶対湿度が低下した時胴縁等木部に浸潤したりしていた水分が揮発し乾燥。これを繰り返す感じではないかと。
※あくまで個人的経験からの推測ですが。
夏型結露というと主に冷房時の壁体内結露のことを言うので、関東以西の話かとずっと思ってましたからね。
先日投稿した当社の住宅展示場で窓交換した際の旧半外付けサッシ周囲の黒ずみからずっと気になってはいたけどまさかね。今年のような暑い夏が来るなんて・・・ね。
少なくとも半外付けサッシ周囲のヒートブリッジは今後隠れた結露リスクになり得るのではないかと。
夏型結露って窓周囲に関しては・・
もうね、東北も関東も関西もないべ!てなことなのかもしれません。
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築2年目に突入し、快適だなと思う環境を定量的に把握するため、本格的に室内外の気温、相対湿度、絶対湿度、露点温度をモニタリング(スイッチボット製)しています。
言いたいこと1点
★期待する温熱環境を実現するため、空調(除湿)する「エアコンはやっぱり偉大」だった。
AC1台26.5℃冷房(24h)すると..我家は以下の「快適空間」に落ち着きます。
室温 26.5℃前後(当たり前か)
相対湿度 57~64%程度
絶対湿度 14.3~16.0g/㎥程度 ←ココ大事!(16gがヒトの快さを感じさせる
指標の上限です)
露点温度 17.3~19.1℃程度 ← ココ大事!(露点温度近くまでAC温度を下げ
る必要がない∴夏季の壁内結露から無縁)
昔、実家でACで部屋が冷えず18~20℃設定した記憶がよみがえる…。
今、しっかりとした気密と断熱、サッシ性能・納まりを持つ大共ホームの家では不安のない快適さが確保されることが証明されています。
みみたこさん、貴重な情報をありがとうございます!!
さすがです。
すいません、 室温 26.5℃前後(当たり前か) には笑わせていただきました。